DAISYプラネット 2017年12月号

2018/02/08

遅くなりましたが、DAISYプラネット2017年12月号の簡単な日本語訳を作成しました。
原文はこちら:http://www.daisy.org/planet-2017-12

トピックは、次の4つと、編集者コーナー、出版社コーナー、その他です。
1.DZBのボーン・アクセシブル・コンテンツ・チェッカーがコンペの最終選考に進出
2.Obi4.1リリース
3.点字楽譜のための連携
4.アジア太平洋障害者の十年の中間年評価 北京

1.DZBのボーン・アクセシブル・コンテンツ・チェッカーがコンペの最終選考に進出

ライプチッヒのドイツ盲人中央図書館(Deutsche Zentralbücherei für Blinde – DZB) の、ボーン・アクセシブル・コンテンツ・チェッカー(BACC)が、「デジタル・イマジネーション・チャレンジ」の最終選考へ進むことが決まりました。。2017年12月15日に、BACCプロジェクトは、ドイツのコンペでの最終選考出場5つのプロジェクトのうちの1つに選ばれました。
BACCプロジェクトは、アクセシブルな電子書籍の製作工程の技術的な支援をすることでインクルーシブ出版を促進することを目的としています。
出版社や出版サービス提供者が、EPUBフォーマットの電子書籍が推奨されるアクセシビリティの要件を満たしているかどうかを確認するためのツールが開発されました。
DAISYコンソーシアムのEPUBアクセシビリティ検証ツールであるAceを中心的なコンポーネントとして活用したものです。
BACCは、グラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)を持つウェブ・アプリケーションとして、手早く容易に活用できるように開発されたもので、ドイツ語訳も含まれます。
最初のウェブ・プロトタイプが開発され、デスクトップ版の開発も予定されています。
ドイツの「デジタル・イマギネーション・チャレンジ」は、Unitymedia, Impact Hub Berlin、そしてSocial Heroesによって開催されているもので、障害のある人たちのデジタルメディアへのアクセスを改善して、デジタル世界への参加を促進するための、技術ソリューションの促進、支援のために開催されています。
BACCプロジェクトは、コンペの支援で、2月15日のベルリンでの最終選考会で発表します。優勝者には15,000ユーロの賞金が予定されています。
最終選考会でのBACCの健闘を祈るとともに、今後の開発に期待します。
この記事の提供について、 Sarah Bohnert氏に感謝します。詳しい情報については、Sarah ドット Bohnert アットマーク DZB ドット DEにお問い合わせください。

Obi4.1リリース

ObiはDAISY/EPUB図書の製作ソフトで、世界中で利用されています。豊富な機能、シンプルさ、大規模製作から個人利用者までの多様なユーザーに対応していることが特徴です。
DAISYコンソーシアムは、2017年はじめに世界中のDAISYコミュニティにアンケートを実施しました。集められた提案とコメントが精査され、Obiの開発計画が立てられた。Obi4.1は、最初の工程として、既存の機能の強化に重点が置かれました。いくつかの項目を次に挙げます。
・音声インポートの際、インポートしたファイルを既存の見出し構造に配置できるようにした。
・複数フレーズ編集ダイアログで、連続するフレーズの長さを計れるようになった。
・複数フレーズに対する音声編集とページ番号の編集に対応した。
・複数セクションの編集においては、音声のない見出しに「音声なし」と表示するようにした。
これらは、アンケートで確認した要望の一部にすぎません。Obiの大きな更新については、2018年に予定しています。
Obiの新しいバージョンは、フランス語とドイツ語の言語パックの更新も含みます。次の団体に感謝します。
・フランスのEuropean Digital Reading Lab
・ドイツのHermann Dermal (atz)
リリースとダウンロードの最新情報については、次のページを参照ください。
http://www.daisy.org/obi/
この記事の提供について、 Avneesh Singh氏に感謝します。

点字楽譜のための連携

点字楽譜の将来に向けての興味深い事前調査が始まりました。

背景

北欧の図書館とDediconとSBSは、Pipeline2を活用して、EPUBソースファイルから紙の点字を生成するツールを開発しました。
プロジェクトプランを最初に考えたときは、多様な内容の書籍の変換を考えていましたが、実際にプロジェクトを始めてみると、リソース不足のために、対応する内容に優先順位をつけなければならなくなりました。他に優先しなければならないものがあったため、最初に予定していた楽譜への対応は、まだできていません。
点字楽譜の需要と製作能力は各国それぞれですが、どの図書館も苦戦している分野です。
点字楽譜の製作ができる人材は限られており、多くの場合、団体に1人しかいないような状況です。また、ツール/手順は効率的な製作ができるものではなく、ガイドラインも限られています。差し迫ったニーズを持つ学生へのサービスをしている図書館にとって、時間のかかる点字楽譜の製作は課題になっています。
MusicXMLはありますが、点字に出力するには機能拡張が必要です。しかし、既存のMusicXMLの機能拡張ではすべての楽譜には対応できず、また、標準かもされていません。
そのため、点字楽譜のXMLファイルは、国際交換もできず、また、異なる点字楽譜の製作ツールで読み込むためのファイルとしても活用できない。

連携の提案

点字楽譜の将来に向けて、グループを立ち上げたいと思います。
各国での現状の把握の調査からはじめたいと思っています。
実施中の活動、ユーザー経験、製作方法、標準、ガイドライン、現地適合化事例、技術要件、最新のツールや技術等について、情報収集する予定です。
ワーキンググループに参加したい方がいたら、プロジェクトリードのArne Kyrkjebø氏と、プロジェクトコンサルタントのSarah Morley Wilkins 氏に、musicbraille アット daisy ドット org宛にご連絡ください。
この記事の提供について、 Arne Kyrkjebø氏とSarah Morley Wilkins氏 に感謝します。

アジア太平洋障害者の十年の中間年評価 北京

2017年11月27日から12月1日に北京で、「アジア太平洋障害者の十年(2013-2022)の中間年評価のためのハイレベル政府間会合」が開催され、アジア太平洋経済社会委員会の58の会員と準会員の大臣と代表者が参加しました。
インチョン戦略には、地域の障害者の権利の実現のため、10の目標、27のターゲット、62の指標が書かれています。
北京での会合の目的は、5年での変化の評価と、インチョン戦略目標を達成するための行動計画の採択です。
政府と市民社会組織は、インチョン戦略と、持続可能な開発目標(SDGs)、国連障害者権利条約(UNCRPD)、障害インクルーシブな災害リスク軽減を促進する仙台宣言、視覚障害者とそのほかのプリントディスアビリティのある人の本の飢餓を終わらせるためのマラケシュ条約との間のつながりを認識しました。

15人の政府代表と15人の市民社会組織の代表からなる、アジア太平洋障害者の十年(2013-2022)の30人のワーキンググループメンバーが、効果的な実施のために連携しました。DAISYコンソーシアムの代表者も積極的にワーキンググループのミーティングや活動に参加しました。
DAISYコンソーシアムは、インチョン戦略の目標にある、ICTのアクセシビリティと、プリントディスアビリティのある人の情報と出版物へのアクセスに関する目標を達成するために、地域の関係者を集めたDAISYアジア太平洋のネットワークを招集し、コーディネーターしています。
DAISYコンソーシアムの開発途上国部門の代表であるDipendra Manocha氏が、DAISYコンソーシアムを代表して、ワーキンググループとインチョン戦略の関係活動に参加しています。また、DAISYコンソーシアムの理事である河村宏氏は、インチョン戦略の形成と実施に重要な役割を果たしました。

地域のメンバー各国の大臣や担当者による1週間の討議の後、北京宣言及び行動計画が採択されました。
行動計画では、マラケシュ条約の批准に向けて努力すること、また、そのために国内法を整備することを、関係者全員が同意しました。
また、国際規格の採用と情報と出版物を障害者を含むすべての人にアクセシブルにすることを同意しました。調達政策、職場でのICT環境、公共空間とサービスを、障害者が直接、または支援技術を活用して利用できるように改善することについて、具体的な行動計画が採択されました。

この記事の提供について、Dipendra Manocha氏に感謝します。

編集者より

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出版社コーナー

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その他

マラケシュ条約に向けてレソトでの取り組み
アフリカの南の国レソト王国での、マラケシュ条約の批准に向けた取り組みについての、EIFL (Electronic Information for Libraries) の記事

CNIB “That All May Read”は、識字、読書、情報アクセスへの支援への惜しみない支援の100周年を記念して作られたページです。DAISYコミュニティにとって懐かしい、読書に関わる技術の進展、手法、システムについて掲載されています。

以上です。

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M.M.