理数系文書のアクセシビリティ講習会 in ハノイ

2017/11/10

10月28日29日に、日本から、サイエンス・アクセシビリティ・ネットの講師を招いて、ベトナムのハノイで、理数系文書のアクセシビリティ講習会を実施しました。ハノイの視覚障害の高校生、盲学校の数学教員、盲人協会やNGO等の支援団体のスタッフ、教育大学の特別支援教育学部教員、視覚障害者の兄弟等が参加しました。

1日目の午前中は、講演会で、InftyReader(数式を含む文書の光学文字認識(OCR)ソフト)、ChattyInfty(理数系文書の音声による読み書きができるエディタ)、BrailleInfty(数式を含む点字データの編集ソフト)等のソフトの説明と、日本での活用事例が紹介されました。

講演会の写真

 

午後は、視覚障害者向けに、ベトナム語に対応したChattyInftyを使った数式を含む文書の音声での読み書きの講習があり、参加者は、分母・分子を確認しながら分数を入力したり、指数や根号式等、いくつかの数式の入力を試したりしました。

講習会写真

2日目は、支援団体のスタッフ向けに、InftyReaderによる、PDFからの数式を含む文字認識と、ChattyInftyでデータを編集してDAISY出力する講習が実施され、参加者は、数式を含む文書の編集をして簡単なDAISYコンテンツを作成しました。

製作講習会の写真
 

盲学校の数学教員からは、盲学校では点字で数学を教えているが、卒業生は、点字の読める教員がいない一般校に進学するため、教員とのコミュニケーションも課題のひとつ。現状では理数系分野に進む視覚障害者はほとんどいない。ChattyIftyを使えば、晴眼者にも読めるので、これを活用して、理数系分野に進む学生が増えていくと良いとコメントがありました。

今後は、講習会で出てきた要望へのソフトの対応、数式読み上げ定義ファイルの改善等を進め、スカイプ会議等を通して、協力を進めていく予定です。

このプロジェクトは、JICSの助成を受けて1年間実施している「ベトナムの視覚障害者の理数系書籍のアクセシビリティ向上事業」です。

M.M.