DAISY技術ニュース 2017-07a

2017/07/20

DAISY技術ニュース 2017-07a が配信されました。
原文はこちら:http://www.daisy.org/techwatch-2017-07a
以下、概要の日本語訳です。
1.開催催しのお知らせ
2.関連記事ピックアップ(8記事)
3.Acapela DNN: 革新的な合成音声
4.Better Together: ハーグでのDAISYコンソーシアム理事会後の講演会の報告

1.開催催しのお知らせ

米国の書籍産業研究グループ(Book Industry Study Group: BISG)による、W3Cにおける電子書籍に関する活動についてのWebinar。2017年8月1日MDT 11am – 12pm。 詳細と登録はこちら

2.関連記事

  • W3C – Bringing Publications to the Web: First Steps by Tzviya Siegman
    ニューヨークで、W3CのPublishing Working Group(PWG)、Business Group、 Interest Groupが集まって2日間のミーティングを行った。
    Ivan Hermanは、PWGの新しいwebsite を紹介した。PWGでは、3年計画で、次の4つの勧告を作る予定である。Web Publications、Portable Web Publications、EPUB 4、DPUB-ARIA 2.0。
    アクセシビリティのアンバサダーにDAISYコンソーシアムのAvneesh Singh。セキュリティのアンバサダーにAdobeのLeonard Rosenthol。国際化のアンバサダーにW3CのIvan Herman。プライバシーのアンバサダーにNorton(出版社)のMateus Teixeiraが、それぞれ任命され、各文書を縦断的にレビューする予定である。
    Tzviya Siegmanによる2日間の話し合いの概要はこちら:https://www.w3.org/blog/2017/06/bringing-publications-to-the-web-first-steps/
    議事録はこちら: Day 1 and Day 2.
  • National Library Service Rolls Out New Digital Initiatives
    米国議会図書館の障害者サービス部門(NLS)は、新しいウェブサイトと、マルチメディア教育キャンペーンをこの夏公開した。障害のある利用者に、より容易に、より効率的にコンテンツを提供するために最新の技術を活用していきたいとNLSのKaren Keninger館長は語った。新しいウェブサイトの多くのコンテンツは、ウェブコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン(WCAG)のAAとAAAに適合し、視覚障害者がスクリーンリーダーでナビゲーションできる。
    技術の活用については、次の4つのパイロットを実施する。地域の図書館から利用者へのより効率的な貸し出し。合成音声の活用。NLSから利用者の機器への直接のワイヤレスダウンロード。点字ディスプレイの活用。
    NLSは、印刷物を読むことに困難のある障害者に、点字、録音図書、再生ツール等を無償で提供している。NLSの活動の詳細はこちら: loc.gov/ThatAllMayRead
  • The Better India: Not Just Seeing is Believing
    視覚障害者その他の印刷物を読むことに困難のある人の本の飢餓は、アクセシブルな書籍の大量生産によって改善することができる。
    1870年代にエジソンが初めて「録音」をした。その後、米国議会図書館と、英国王立盲人協会が録音図書の提供を始めた。1931年に、アメリカ盲人協会と米国議会図書館は、第一次世界大戦の失明した帰還兵のためのサービスとして録音図書プログラムを開始した。その後、カセットテープ、CD、ダウンロードと技術は進化し、普及して、全盲、弱視、脳性まひ、多発性硬化症、ディスレクシア、四肢まひ等を含む、プリントディスアビリティの人たちにとって不可欠なものとなっている。合成音声等の技術も普及し、これまでにない数の図書がアクセシブルなフォーマットに変換されている。しかしながら、未だに世界中の出版物のうち、アクセシブルなフォーマットで入手できるものは1%に満たない。
    数ある問題のうちの一つが、インドのような言語の多様性である。500万人以上の視覚障害者が、22の異なる言語を話しており、アクセシブルなフォーマットの提供は困難である。問題解決のための取り組みの一つとして、インドのオンライン図書館、Sugamya Pustakalayaの活動が始まっている。
  • Learning Ally Blog: The Freedom of Truly Embracing Dyslexia
    ディスレクシアの息子を育てることについて
    読めるようになることは確かに重要ではあるけど、他の何をおいても「読み」のスキルを向上することが重要だと言えるだろうか?子どもにとって自尊心を保ったり、不安を解消したりすることも重要で、そのためにサッカーや釣り等、息子が得意なことをする時間も必要。全く読めなかった重度のディスレクシアの息子が、日々の努力によってレストランのメニューが読めるようになったことは、子どもにとって大きな成果。息子はおそらく一生、「戦争と平和」は録音図書でないと読めないだろうけど、それで良いと思っている。母親は読書家だけど、本を読まない父親は数学者として成功しており、本を読まないから成功できないというものでもない。
  • Campus Technology: Fixing the Textbook Model
    大学における従来の教科書モデルから、デジタルを活用したモデルへの変化について
    インディアナ大学IT代表でCIOのBrad Wheeler氏の取り組みについての記事
  • eAccess Bulletin: The European eAccessibility Forum Review
    第11回ヨーロッパeアクセシビリティフォーラムがパリで開催され、eアクセシビリティ・カルチャー(美術館やギャラリーのアクセシビリティを含む)について話し合われた。

3.Acapela DNN: Innovative Voice Creation

Acapelaは、限られた録音音声をもとに合成音声を生成するAcapela Deep Neural Networks (DNN)を開発している。
これまで、音声教材をもとに作られていた合成音声は、スタジオでの10~15分程度の録音で作れるようになった。録音量が多ければ、よりオリジナルに近い音声を生成できる。
Acapelaでは、有名人の声や、手術や病気で以前のように話せなくなった人の声を録音して、合成音声を作る取り組みをしている。
合成音声のサンプルはこちら:Acapela Group website.

4.Better Together: Collaborative Learning in the Hague

2017年6月28日にオランダのハーグでBetter Togetherカンファレンスが開催された。異なる専門性を持った人が集まれば、一人では成し遂げられない成果が出せるというコンセプトのもと、1000人以上が集まり、視覚障害者の実質的な課題解決のために、技術は何ができるかについて話し合った。Microsoft, Google, Canon/Océ, DAISYその他の団体から基調講演があった。
各スピーカーの講演内容は次のページで公開されている。
http://bettertogether.dedicon.nl/programme

以上です。日本語訳の誤りや、コメント等ありましたら、お知らせください。

M.M.