IDPF エグゼクティブ・ディレクターの ビル・マッコイ氏講演記録 公開

2015/06/19

2015年7月2日にIDPF(国際電子出版フォーラム)セミナー「EPUB NOW AND FUTURE」が東京国際ブックフェア会場で開催されました。

IDPF エグゼクティブ・ディレクターのビル・マッコイ氏が来日して、EPUB3まわりの最新動向をお話されました。

プレゼン資料やビデオ等の講演記録が、JEPAホームページで公開されています。
http://www.jepa.or.jp/sem/20150702/

講演概要
・機能強化された「EPUB 3.1」
・EPUB実装プロジェクト「Readium」
・EPUBの教育分野向け仕様「EDUPUB」
・欧州出版各社のEPUB制作動向
など、現状とEPUBの今後の方向について

主催:International Digital Publishing Forum(IDPF)

後援:日本電子書籍出版社協会(EBPAJ)
デジタルコミック協議会
電子出版制作・流通協議会(AEBS)
日本電子出版協会(JEPA)

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下記、当日の講演を聞いて簡単に書き出したメモです。(文責:ATDO濱田)

IDPFの会員は、2015年7月現在、45カ国 359メンバーで、日本からは、27メンバーで、世界第2位のメンバー数。
日本からも、規格の開発や関係プロジェクトに是非積極的に参加してほしい。

EPUBのnative digitalの特徴として次の点がある。
*リフローして多様なデバイスにフィットする。
*インタラクティビティを実現できる。
*音・ビデオをいれられる。
*コンテンツ(内容自体)とプレゼンテーション(どのように表示するか)を分けられる。

EPUBはクロスプラットフォームで、単一のベンダーに左右されない。
アクセシビリティーや、他言語サポートも特徴。
IDPFは、 W3C、EDItEUR、BISG、DAISY、IMS global、Readium foundationと協働している。

EPUB規格は世界の出版で採用されてきている。
PDFにはできなかったことだ。
携帯端末やアクセシビリティーのニーズにより、EPUB3は一般的な書籍を超えて活用されている。

Adobe InDesignや、一太郎等からの出力に加えAppleのiBooksも昨日EPUB3の採用を発表した。
米国、ヨーロッパの国々に加え、日本、台湾、韓国でもEPUBが広く採用されている。
ISOの技術規格としても採用された。
DAISYコンソーシアムもEPUB3を採用した。

EPUB test
http://epubtest.org/
EPUB再生ツールの評価のプロジェクトが実施されている。
DAISYとBISGが協力している。
バグの修正や、ツールの評価と改善へのモチベーションにつながっている。

EDUPUB (教育に必要な機能を強化)
IMSと協力している。
Readiumで早い実装を促進している。
インターオペラビリティの促進をしている。
別の規格を作るわけではなくて、EPUBのプロファイルであり、教育用の実装である。

EDUPUBの現状
EPUB3.01をミニマムとして、
EPUB checkやEPUB testでEDUPUBがサポートされるようにしていく。

EPUB3の次期バージョンであるEPUB3.1は、2016年中旬がターゲット。
EDUPUB、辞書、インデックスなどのモジュラーエクステンションも統合する予定。
3.1の開発をはじめるところなので、EPUBの開発に参加するには今が良い時期。

Readium Foundation
次の3つのプロジェクトがある。
Readium SDK(Adobe RMSDK含む14のベンダーが採用)
Readium JS
Readium DRM(DRMは、どうしていくか課題。オープンの規格であることと、実用的であるべきこと)

IDPFの今後の展望
次の5点を進めたいと思っている。
*プロダクションレベルのSDK
*製作ツール
*OPDS
*プリントオンデマンド
*アクセシビリティーチェック

IDPFは、オープンプラットフォームの普及をしている。それは、ベンダーと対抗するものではなくて、ベンダーでの採用を加速するものである。
IDPFとReadiumヨーロッパが、パリにセンターを開設することが先日発表された。フランス政府の文化省、財務省、フランス出版協会などが多額の金銭的支援をした。
アジアでも、是非日本が率先してセンターを開設して、アジアの拠点を作ってほしい。

IDPFの長期ビジョン
EPUBとWEBについて、IDPFとW3Cで協力していきたいと考えている。
Webコンテンツについて協調していきたい。
W3CのCSSグループへの影響など、すでに、出版界からWeb業界に貢献している部分もある。
最後に、IDPFや関係の規格の開発に是非もっと参加してほしい。

Readium SDKの開発には、日本からはSONY、ACCESS、楽天とkoboから参加があったが、もっと参加してほしいと思う。

M.H.